2013年11月5日火曜日

【ゲーム】Grand Theft Auto 5

グラセフやろうぜなんていいだしたのはかれこれ8年前の話だ。まだ中二病が抜け切れてないチンチクリンのクソガキだった頃。何にでも影響されやすかった私はそのゲームに一瞬で魅了された。親が仕事でいない時をねらってやりこんだものだ。マップやキャラクター、セリフや曲など今でも覚えているし、それが今の自分に繋がっていると感じている。そんな大きな影響を与えてくれたGTAの最新作が2013年10月10日発売された。ひと足早く発売されたアメリカではそのクオリティに感動し多くのファンが満点の評価とPS3史上もっともすぐれたゲームという評価を下した。私はまるで中学生の時のように前の晩楽しみで寝れず、買ってからもパッケージをまじまじと見たり子供に戻ったような気分になった。私自身GTAは文化的に優れているアメリカを第三者の視点から風刺したプロパガンダソフトであると考えているが、世間での評価は極悪非道な犯罪者予備軍製造ソフトという認識が高いので、その克服と、興味を持ってもらう目的でレビューしたいと思う。
 
 
 
ゲームタイトルは直訳すれば「車両窃盗」といった意味(よく“偉大なる”と誤訳されるが、Grand Theft=重窃盗という意味であり“偉大なる”という意味は含まない)であるが、シリーズでは車に限らず陸海空の様々な「乗り物」がミッションにフィーチャリングされている。非常に自由度が高いがその内容が生き残るためなら誰彼構わず巻き添えにする事も可能であり、暴力的過ぎるという批判も強いため「暴力・出血表現が含まれている」などの注意喚起シールがほとんどのシリーズのパッケージに貼ってある。

Grand theft autoシリーズは今までに10作品出ており、そのすべてが大ヒットを記録しているというモンスターソフトだ。世間では教育上よろしくないゲームとして名を馳せており、神奈川県では危険図書指定もされている。しかしこのゲームはそんな簡単な規制をしてしまうような安直なものではなく、現実を真っ向からとらえたアメリカをカリカチュアライズした文化的作品であると考える。


”バイスシティ”では1986年代のマイアミがモデルだった。中南米から流入する麻薬の中継地点であったマイアミのケバケバしいピンクのネオンや、センスの悪いド派手なファッション(今では逆にサグいが)に身を包む人間たちが織り成すリゾート地のバブルな佇まい。所謂スカーフェイスの世界観だ。


 
”サンアンドレアス”では1992年のカリフォルニアのロス暴動における危険な空気感がLAの暑苦しさとともにしっかりと作り上げられていた。初の黒人主人公と言うのも衝撃的であった。

そしてイラクやアフガンでの戦争が泥沼化し金融バブルがはじけた2008年のNYを舞台にした”4”。移民がアメリカで夢をつかむことのむずかしさ、暴力の果てにある虚しさなどをリアルさの増した新エンジンに体現化した。
このようにGTAシリーズは常に誰かの視点からアメリカの一部分を抜き取り、痛切に批判している。時に残酷に、時にブラックユーモアたっぷりにバイオレンスという軸を置きながらオープンワールドという肉づけにより我々を魅了する。







今作GTAVは前作から4年ぶりのリリースであり、前作の重苦しいいストーリーからか大きく期待された作品だった。そしてティーザーが公開されて以来世界は徐々に湧きあがることになる。
Rockstar Gamesはグランド・セフト・オートVの開発や宣伝・広報の予算にゲーム史上最高となる2億6500万ドル(約264億円)を費やしており、その数字は映画アバターやアベンジャーズをはるかにしのぐ数。しかしながらその莫大なバジェットを3日でクリアし(三日目の売り上げが約996億円)、エンターテインメント分野における世界的な販売記録を達成した。
海外大手メディアではほとんどが9点を超えるレビューをしておりその勢いは未だとどまることを知らない。



GTAVの開発は過去4年に渡って続けられ、1,000ページの脚本、数ヶ月に及ぶモーションキャプチャーとボイス収録といった作業を経た全てがロサンゼルスに密接に基づいた完全に機能する大都市の再現に関係している。そして、都市はこれまでと同様に作品の主役だと言える。Rockstarの中心人物Dan Houser氏のインタビューで最初に行われた都市の直接的な調査について、一晩中奇妙な人達と外を歩き回ったと述べ、おとり捜査を行っていたFBI捜査官やベテランのマフィア達と対話し、スラングをよく知るストリートギャング達に会う為、刑務所まで訪れたと説明している。
。「ロサンゼルスは20世紀におけるアメリカの欲望の体現だ。住宅、庭、日焼け、僅かにフェイクな全て。それは西部の終わりを示している。一日が終わりまた明日がやってくるが、産業は映画、或いは同じようなまやかしである不動産業。それは過去を逃れてそれ自身を徹底的に再構築しようとする人々からなる。Grand Theft Auto IVがクラシックなニューヨークストーリーだったとすれば、Grand Theft Auto Vはアメリカンドリームの終わりだと言える」。(注:フェイクや“まやかし”の産業という言及は、ブッシュ政権下の財政赤字と景気低迷に伴う金融商品の登場に端を発するサブプライム問題の肥大化とその背景に絡むもので、当時はアメリカにおけるGDPの7割近くを個人消費が占め、中国市場との間に膨大な貿易赤字が発生し、経済そのものが金融工学と金融商品により駆動する状況となっていた。この金融商品は信用を持たないサブプライム層への住宅ローンの貸付を主なターゲットとし、結果住宅バブルが弾けた一方で、ハリウッドは“スラムドッグミリオネア”や“アイアンマン3”といった作品でも顕著なように、インドや中国、アラブ資本が次々と介入し産業が空洞化した。)

マックスペイン3で掲げられていた政府の腐敗、信じられる物は自分だけというリアリズムを今回のGTAVでも生かされている。我々の目に日々写っている物は偽りであり偽善がロスサントスを生き生きとさせる燃料であって、それに翻弄される三人を描くのが今回の大筋となる。外から来た理性と明日を持たないトレバー、ロスサントスに取つかれた中年マイケル、多くの人間に左右されながら大人になるフランクリン三人のズッコケ人間模様を映画の如く楽しめる。
それまでのGTAの主人公は無口で与えられたミッションをただひたすらこなす冷酷な殺人マシーンだった。だからこそただの危険図書指定された残虐ゲームという印象が世間についてしまったのだろう。今回ではマイケルは家族という重荷を背負い大黒柱であるという責任がある事に葛藤するミッドライフクライシスであったり、家族の大切さをエンディングを迎えるにあたって理解するフランクリンは地元のサグい仲間との腐れ縁を切れず、また同時に将来の不安や一生このままでいいのかと葛藤する。トレバーにいたってはその性格の反面センチメンタルな面があり自分の理性のなさや人一倍他人の心境を分かる一番人間らしい怪物なのだ
このようにただのゲームとはいえ、生い立ちや生き方について葛藤し思い悩む主人公がいまだかつてあっただろうか?
 

今までの主人公と言えば例えば配管工の男が姫を救うためキノコを踏んで亀を倒してハッピーエンドだったり、長官から与えられた任務にただ答えてナパーム弾でベトナムの森を燃やすくらいだ。
これが示唆するものはおそらくビデオゲームインダストリーの成熟期だろう。PS3が発売して6年近く経ち、あらゆるゲームが発売されコンシューマーはネタ切れに追いやられ、ユーザーはもはやビルディングスロマンを追い求めるようなストーリーに飽きはじめてきた。誰がいまさらお城にさらわれた姫を助けてハッピーエンディングになるストーリーを望むというのだ?
PS3に限った話ではなくGTAにおいてももはや10作目ほどということでもはやアメリカもディスり尽くしたみたいなところはある。現実の背景と拮抗しあうリアルな人物描写を求めることによって今までとは全く違う復讐劇が完成したのではないだろうか。



GTAシリーズの魅力の一つとしてゲーム内にあるオブジェクトは現実にあるものばかりを再現しているので、まるで旅行に行ったような気分になるし、これから行く私にとっても小さな下見のようで楽しい。例えば世界的に有名な劇場グローマンズ・チャイニーズ・シアターを再現した“The Oriental”やサンセット大通りに位置するアメリカ初のディスコ“Whisky a Go Go”を再現した“Tequil La-La”、ソルトン湖にほど近い砂漠にそびえるポップなサルベーション・マウンテンを再現したヒッピータウンなどあげればきりがない。
それらをゲーム内のスマートフォンのカメラで撮影して遊ぶなんてこともできて終わるタイミングがホントに分からない。ちなみにインカメあり。


そしてこれまでのファンに嬉しいのは過去作の要素が沢山含まれている事だろう。
例えば3で公衆電話から暗殺を依頼するエルブッロ。彼の名前のついた住宅地エルブッロハイツや(レスターが住む所)、ハリウッド大通りのような所には歴代のキャラクターがまるで映画スターかのように地面に彫られている。その他にも4のパッキーがストレンジャーとして出て来たり、ニコがライフインベーダーに載ってたりとロックスターさすが分かってる。

GTAといえば目玉なのがカーラジオ。選曲は毎回神がかっており、移動の際ラジオを聴くため自然と曲が身に染み、好きな曲の幅がどんどん増えていく。今回もDJにパムグリアだったり、Wavvesで活躍するStephen PopeとNate Williams、DJ Pooh、親日家としても知られる人気プロデューサーFlying Lotusなどかなりサグい面々。フライングロータス手掛けるFly Lo FMがまたすばらしくあのキチガイラッパーtyler,the createrが参加している。なぜかヒップホップ専用チャンネルradio Los santosではないのだが、radio Los santosにはA$AP ROCKYが参加しているので問題ない。カントリーのラジオ、メキシカンなラジオなども充実しておりこれをipodに入れて持ち歩けば普段の生活がGTAなみにワイルドにかつDOPEになることは間違いない。あとなぜか眉毛が印象的なモデルの
カーラ・デルヴィーニュもDJとして参加しているらしい。



また今回はロサンゼルスをベースとしている事もありかなり映画のオマージュが出てくる。ざっと思い当たる映画を挙げてみよう
【ネタ元映画】
ガントレット
シャイニング
2000人の狂人
アナライズミー
プレッジ
コンボイ
ヒート
アンダルシアの犬
ハングオーバー!
マーダーライドショー
グッドフェローズ
サンセット大通り
ミッションインポッシブル
ノーカントリー
ハートブルー

これらの映画を見ておくとGTAVがより一層楽しめることは間違いない。RED under the BED!!


ロックスターが生み出すゲームはプロパガンダ的でありバイオレンスとレッテルを貼るにはもったいない芸術作品だ。アメリカ社会の縮図を狙っているのはもちろん、サブイベントにもビデオゲームからエコノミクスに至るまで、皮肉めいた台詞が山盛りで作品からの乖離を感じさせない。共和党からネオリベラリズム茶化すアニメが未だかつてゲームであっただろうか。
またそこには数々の映画のオマージュがあり世間を風刺しそれを吹き飛ばす武器と乗り物がある。分かるものにはあざ笑う事ができるし、わからない者には日常の鬱憤を晴らすフィールドとなる。
ここまで語り尽くしてきて言いたいことは、ゲームはあんまりやらないからなんて言ってる場合じゃない。今すぐ腎臓を売ってその金でPS3とGTAVをamazonでポチるべし。

2013年10月23日水曜日

【映画】トランス

 
絵画を探すため、失った記憶の中へ。取り戻したはずの記憶には、大切な“その先”があった。白昼のオークション会場から、ゴヤの「魔女たちの飛翔」が盗まれた。40億円の名画を奪ったのは、ギャングたちと手を組んだ競売人(オークショナー)のサイモン。なぜか計画とは違う行動に出たサイモンは、ギャングのリーダーに殴られる。その衝撃で、サイモンの頭から絵画の隠し場所の記憶が消えてしまった。催眠治療(トランス)で記憶を取り戻させようと、催眠療法士を雇うリーダー。だが、サイモンの記憶には、いくつもの異なるストーリーが存在し、深く探れば探るほど、関わる者たちを危険な領域へと引きずり込んでいく。そしてその先には、サイモンでさえ予想もつかなかった〈真相〉が待ち受けていた。

名作トレインスポッティング、アカデミー賞受賞のスラムドッグ$ミリオネアなど名作ばかり生み出し最近だとロンドン五輪の開催式の演出をするなど模範的な監督の道を歩んできたダニーボイルが久々に原点に戻ったかのような印象を受けた。
おそらく絵画を見つけ出すサスペンスアクション!みたいなダヴィンチコードノリで観た客は拍子抜けしただろう。なんだこの糞つまんねえ頭痛がする映画は、と。この映画の主題は、絵画を探すことはあくまで伏線として出しかなく、脳の真髄にある分子レベルの記憶という宝を現代臨床医学により盗みだすという極めてミニマムかつ超進化的なボイル節全開サスペンス。ボイルと言えば映像センスと音楽の融合においては右に出るものはいないほど巧みで、テンポ、構成、盛り上げなどにおいては娯楽としての映画の極致にあると言って過言ではない。もちろん黒澤明はじめコッポラ、スピルバーグ御大と並べるつもりはないがあくまで娯楽産業としての映画においての話だ。

ここまで聞くと2013年最高の映画なのでは?と思われるだろうが要所要所に理解するのに脳のしわをミイラレベルに寄せないと分からないような展開があり娯楽としての映画と言えど、観終わった後の徒労感あふれるぐったり感は否めない。敵が撃ち殺されて死んだかと思えば夢か...みたいな展開が何度もあり、捻りに捻ったラストシーンに到達してもまた夢か...みたいな世にも奇妙な物語を思わせる落ち着かなさがあるが故、観終わってもモヤモヤが晴れない。
しかも落ちに至ってはな、なんだってー!!というわけでもないし、オチに繋がるヒントがあそこの毛だったりと、これはすでに最強絶叫計画のパロディに到達してしまっているのか?とトランス状態に陥った。

内容に分かりにくいという問題があろうともアンダーワールドのリックスミスの楽曲でカバーされているがゆえに観ていて苦痛になることはない。エミリーサンデーとコラボった曲まであるくらいだから。http://youtu.be/gzM8IdOwwTg


なぜ劇中で盗まれる絵画がゴヤの「魔女たちの飛翔」なのかは謎だが、おそらくゴヤの光の使い方、ふんわりとしたバロック調の色彩がボイルの光使いにマッチしたのだろう。確かにカラヴァッヂオでは重すぎるしゴッホではありきたりすぎる。かといってゴヤの藁人形遊びとかでもバカっぽいし。
おそらく、魔女たちの飛翔の中で魔女とは知恵でありエリザベスであり、人間の男は耳をふさぎ布をかぶって逃げている。捕まった男はその身を委ねてふんわりと浮いている。捕まった男は今まで騙された男で、下でエリザベスから逃げているのはサイモンとフランクを表しているのだろう。

バカっぽい藁人形遊び
個人的にはデューラーとかが盗まれてたら燃えるのだが。
 
 
最高にかっこいいのは間違いない。まるで斬新なPVを観ているかのような。メロウかつエッジの効いた全体に降りかかる光彩。そしてゴヤをはじめとするカラヴァッジオ、ゴッホの色彩美。どんな裏があるのか、オチはどうなるのかということを終始考えて見てしまう。我々はつい誰が悪者で誰がヒーローだったとオチをつけたくなる。だからこそ見終わった後、なんとも言えないわだかまりが残り、もう一度観てみようと思わせる。
今作中の夢か現実かわからないシナリオが終わったあと誰しもが、これは夢か?ともやもやするであろう。それこそがダニーボイルが望んだ我々をトランスさせるという真のエンディングだったのだ。
 
 
追伸
脳天をブチ抜かれたフランクは完全にコンスタンティンのあいつだった
 


 
 



2013年9月24日火曜日

【映画】エリジウム

第九地区で話題となったニール・ブロムカンプ監督がマット・デイモンを主演に迎え、富裕層と貧困層に二分された世界を舞台に描くSFサスペンスアクション。2154年、人類はスペースコロニー「エリジウム」に暮らす富裕層と、荒廃した地球に取り残された貧困層とに二分されていた。地球に住む労働者で、事故により余命5日と宣告されたマックスは、エリジウムにはどんな病気でも治すことができる特殊な装置があることを知り、厳しい移民法で出入りが制限されているエリジウムへ潜入を試みる。エリジウム政府高官役でジョディ・フォスターが共演。エリジウムとはギリシャ神話に出てくるエリュシオンのことでありいわば天国のようなもの。エリートという単語の語源でもある。
監督の二ールブロムカンプは第九地区を撮った時まだ30代で、その若さでアカデミー賞候補になるのはスピルバーグの再来とも言われている。その監督のSF超大作ということで期待大で見に行ったのだが全然面白くない。細かく分解していけば面白いシーンもあるし内容も現代を痛切に皮肉ったプロパガンダ的なポリティカルメッセージ満載なのだが、本筋がしっかりしていないためにで、結局この人は何がしたかったわけ?と疑問に思った。
おそらく監督が言いたかったのは、医療がどんどん発達しもはや直せない病気はガンと馬鹿と風邪くらいで、不老不死の未来はそう遠くないと言えるほどに医療は行くとこまで行ったが、その恩恵を受けられるのは上層部の一握りだけであり、上層部の下には巨大なヒエラルキーのピラミッドが礎として存在する。資本主義でありながら我々は競争することができず、上に行くことは不可能と言える。それは人種であったり職種や運が大きな壁として存在するためであり、世界は進歩しようとも世界の99パーセントの人間は死滅し続けると言った内容であると感じた。事実、アメリカの富の50パーセントはアメリカの人口の1パーセントが保有し、1パーセントの彼らはアフリカで資源を得て莫大な資産を築き上げたり、投資による課税率の低い儲け方で金を増やすというようなケタの違う生き方をしている。先に起きたウォール街を占拠せよ運動がいい例だが上がのさばる限り下は苦汁をすすり続けなければならない。それゆえに人々は家を買って安定した資産を得(事実それは安定していなかったのだが)、医療保険に入れず病気にかかれば莫大な金をかけて病気を治すか死ぬかの究極的なオルタナティブを強いられる。それこそが2013年であり、過去に生きてきた先人達が想像する2013年とは医療や技術の進歩の形式的な面では正しく、内在的な意味では大きく違っていたのだ。
 
戦争はなく、病気もない、安全でクリーンなコロニーに住んでみたいと思いませんか?今なら人気の高い5区に住むことができます。
※ただし金持ちに限る
 
じゃあなぜこんだけ社会に対する痛切なメッセージがたくさん含まれているのにあんまりおもしろくないのか?おそらく全体的にふわっとしすぎてるからだろう。コロニーでの生活をもっとクローズアップしたり、マットデイモンが戦う理由がしっかりあればこの映画はもっとヒットすることができたはず。コロニーのデザインは2001年宇宙の旅的で素晴らしいし、相変わらずスラムの汚く低俗で必死に生きてる感を出す描写はうまい。だからこそ惜しいと言える。パワードスーツの残念感は何とも言えないが。(なんかに似てると思ったらこれだ...)



 
あとはジョディフォスターの使い方をもうちょっとちゃんとしてほしいところ。。。
カメラワークもいいしCGも違和感がないので第九地区というハードルを取っ払って観ればなかなか楽しめるはず。
 
PS
途中から敵がデヴィッドゲッタにしか見えなかったのは私だけでしょうか
 



2013年9月1日日曜日

【映画】マンオブスティール

 




ザックスナイダー監督クリストファーノーラン製作デヴィッドゴイヤー脚本ときたら観ないわけにはいかない。同時に期待しすぎる部分もあったので結果的に満足度は50/50。

ザックスナイダーといえば300、ウォッチメンなど、斬新な映像革命とやり過ぎなくらいド派手な映像効果で子供心を捨てきれない我々の欲求を満たしてくれるが、同時にセーラー服の金髪美女が暴れるだけのくそつまんねー映画にもなりかねない危険があったが、そこは天下のノーランがカヴァーしてくれたようだ。ダークナイトシリーズの脚本を担当したゴイヤーがついた割にはストーリーは割とシンプルかつ王道で、ダークナイトシリーズのようなヒーローの苦悩や善悪の概念みたいな深いアメコミ道徳教室は一切開かれなかった。希望!愛!善!みたいな単細胞感であったが、バカっぽさはない。軸として善は善でもそこに導く手段としてどんなチョイスをするか、がテーマになっていると考える。おそらく苦悩に満ち溢れるヒーローを再びやるのはDCコミックスのイメージが陰湿になってしまうことを考え避けたのだろう。


まず良かった点。とにかくスピード感と爽快感がいまだかつてない。戦闘シーンなんかは瞬きをする頃には地面にたたきつけられていたり、一瞬にして100メートルくらい吹っ飛ばされていたり、気を抜けない。空を飛ぶ描写なんかは誰しもが夢見た、自分の身体で空を飛んでみたいという欲求を満たしてくれる。おそらくこれ以上のスピード感が感じ取れる映画は前にも後にもないだろう。なぜならこれ以上早くすると肉眼で観れない。
またファイトシーンの激しさはザックスナイダーの得意分野である派手な見せ方で非常に興奮する。ビルに叩きつけてビルごと倒したり、地面が盛り上がるほどに叩きつけたり、超人×超人らしい戦いっぷりかつCGらしさがあまりなく違和感なく楽しめた。めずらしくハンスジマーの戦闘シーンでの曲の盛り上がらせようも〇。
それと無駄に建物を崩壊させるシーンの多さ。マイケルベイが無駄に建物を破壊することで有名なことからメイヘムをもじってベイヘムというが、アルティメット・ベイヘムと称していいほどビルが壊れ街が崩壊する。アメリカは自分の国が破壊される描写がお好き。カンザスシティで戦うシーンで、これでもかっていうほどセブンイレブンがぐっちゃぐちゃにされるのだが、おそらくあれはザックスナイダーがセブンイレブンに個人的な恨みがあるのだろう
最後に名優たちの演技。個人的にケビンコスナーの演技に感動した。得体のしれない息子を自分の息子として清く正しく育てる父なのだが、一番かっこいい父親像かもしれない。また本当の父であるラッセルクロウも感情のこもった演技をしており親の愛を感じ取れる名演であった。


逆に悪かった点。早い&CG&激しいで眼がむちゃくちゃ疲れる。気を抜けなさすぎで終わってから放心状態に。3Dなんかはおそらく知恵熱が出るだろう(いそがしすぎて)。またちょいちょいズームするカットがあり、多用しすぎじゃないかと感じ興ざめ。リアリティを出そうとしたのだろうが、クローバーフィールドを思わせるためマイナス。
あとはストーリーがもうひとひねりあってほしかった点。現状では敵はチョイ強いけど頑張れば勝てるスーパーマンでしかなかったのでずっと俺のターン感が少しあり。すんなり事が進むのではなくターニングポイントのようなものが必要だと感じた。人類を救う明確な理由がいまいちない。
あとはもう声高らかに言いたいのがゼッド将軍の髪型。なんだあのワックス覚えたての中学生みたいな束感。ローマ人か。それが気になって仕方がなかった。正直横にいた軍曹みたいな女性が将軍で良かった気もする。





アメコミ作家のほとんどはユダヤ系である。『いかにしてユダヤの歴史と文化がコミックブックを作ったか』という著作が出るほど圧倒的多数がユダヤ系であり、今作のベースであるスーパーマンの作者ジェリーシーゲルおよびジョエルシャスターも東欧出身のユダヤ系だ。そのためストーリーをひも解くと、そこにはただのアメリカ愛国者がお国の為に戦うだけの話じゃないということが分かる。
スーパーマンの本名はカルエル。父の名はジョーエル。ちなみにカルエルとはヘブライ語で"力"、"神"を表す。故郷は銀河の果てにある惑星クリプトン。そこは資源の採掘をしまくりもはや惑星が保っていられる状況ではなくなっていた。そのためカルエルの父は生まれた子供を遠く離れた地球に送る。その際にクリプトンの10万人のデータや記録であるコーデックスをカルエルの遺伝子に溶け込ませる。このコーデックスが後に重要なものとなる。惑星クリプトンは爆発して消滅しカルエルは宇宙の孤児となる。これはユダヤ人が戦争で祖国を失い世界に離散した事実を反映している。カルエルはアメリカの田舎町カンザスで拾われクラークケントという名前で地球人として生きる。旧約聖書に出てくるモーゼも同じように籠に乗せられナイル川を下りエジプトの王女に拾われ後にモーゼの十戒として知られる。またクラークケントという白人的な名前を名乗るのも、ユダヤ系は差別を避けるために偽名を使っていた事実を反映している。ではなぜユダヤ系なのに星条旗を背負って戦うのか?それは遠く離れた星から来た自分をかくまい、チャンスをくれた自由の国アメリカを守るため。いわゆるユダヤ系が60年代移民としてカリフォルニアに移り住み成功を収めてきたように時に右翼的なほどに愛国的な部分を象徴している。
 
 

クリストファーノーランてことで笑える要素は皆無といってもいいのだが唯一笑えたのがカルエルを少年時代いじめてた太っちょが後にIHOPで働いているところ。IHOPとはアメリカの内部(田舎)に多くある簡単なレストランで日本でいうすき屋的なポジションか。所謂田舎の仕事の末路みたいなのを風刺している。WALMARTだと直接的すぎるし訴えられるから避けたんだろうがWALMARTに宇宙船ごと突っ込んでほしかった。
 
マンオブスティール、和訳すると鉄の男。あれ、マーベルがこないだやった映画とキャラかぶってね?そういえばバットマンVSスーパーマンの製作が決まったが。宇宙船を拳で破壊するスーパーマンと脊中にひざ蹴り食らって半年くらい動けない状態だったバットマン、どちらが勝つのか!勝敗はいかに!

2013年8月22日木曜日

【映画】パシフィックリム

180億円という大金を特撮好きなオタクに渡して映画を作るとどうなるか?
パンズラビリンスやヘルボーイを手掛けたキャラメイクには定評あるギレルモデルトロ監督。彼は小さい頃からゴジラやウルトラマンなど特撮映画を見て育ったオタクで、今現在も浦沢直樹のモンスターのドラマ化も決まっている。とにかく漫画や特撮が好きで来日した際には中野ブロードウェイでフィギュアを買いあさったりお台場で等身大ガンダムを見て絶句するなど金がある外人の出来るオタク。そんなデルトロのやりたいことをとことんやってのけた特撮愛に満ちた作品がパシフィックリムだ。


あらすじ
2013年、突然未知の巨大生命体が太平洋の深海から現われる。それは世界各国の都市を次々と破壊して回り、瞬く間に人類は破滅寸前へと追い込まれてしまう。人類は一致団結して科学や軍事のテクノロジーを結集し、生命体に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーの開発に成功する。パイロットとして選ばれた精鋭たちはイェーガーに乗り込んで生命体に立ち向かっていくが、その底知れぬパワーに苦戦を強いられていく。

とまあ内容はそんなに深いものではない。社会風刺もメッセージもないがそれがどうしたと言った感じ。そんなことは問題ではない。
まず相変わらずのキャラデザ。デルトロといえばパンズの死神だったり、ヘルボーイの巨人などわくわくするような斬新なデザインのキャラクターが多いが今回も期待を裏切らない。相当なオタクということもあってか映画内ではマジンガーZの頭部の合体シーンであったり怪獣もガメラやウルトラマンの敵を意識したような作りなど日本を意識しながらもオリジナリティあふれるキャラがたくさん。
キャラクターだけでなく景観にもかなり凝っており、香港のスラムな町並みや闇市などは一時停止してじっくり見たくなるほど。またシドニーやフロリダ、東京など各国の都市が崩壊していくショットは廃墟マニアにはたまらない。
次にロボット。ロボットを操るのは二人ひと組でシンクロし人が歩けばロボットも歩くというエヴァ的な要素。そのため各国のパイロットは親子や兄弟、恋人など信頼し合ったパートナーとイェーガーを操る。各国それぞれに特徴があり中国は三本腕で拳法を使った身軽な動きだったり、ロシアは旧式で重いがパワフルな技を繰り出していたりとわくわくが最後まで収まらない。



最後に俳優。あまり有名ではないが個性豊かな面々がそろっている。日本からは天下の名優芦田真菜ちゃんと菊池凛子。真菜ちゃんはハリウッドデビューらしい。へー。ヘルボーイでメイクいらないんじゃないくらいの強烈なつのだ☆ひろ顔のロンパールマン。JJエイブラムスにしか見えないチャーリーデイ。ダークナイトライジングでガニ股で氷河に落っこちた秘書役のバーンゴーマン。サンシャインクリーニングで清掃用具屋の兄ちゃんやってたクリフトンコリンズJr。とまあよく知らないけど見たら一発で覚える系の濃い俳優が勢ぞろい。下手にシュワちゃんとかじゃなくてホントよかった。
ロンパールマンの闇市で怪獣を売りさばいてる役が一番お気に入り。やらしい金の皮靴をはき、金歯をちらつかせナイフ捌きがたくみ。赤ちゃん怪獣に食われるが......

 私は小さい頃からあまり特撮を見てこなかったしガンダムやエヴァなどのロボット系も全然触れずに大人になった。おまけにジブリもトトロとこないだ始めてみたナウシカの二本という非国民。そんな人間でも今作は大いに楽しめたし二度劇場で見てしまうほどだから見てない人間に対してはなんでみてないの?と疑問の念しかない。でかいスクリーンで見れる今のうちに見ることをお勧めする。
どうやら日本中でも興奮してる方がわんさかいるようでこんなゴジラ風の予告を作る人まで現れました。http://youtu.be/y3Qygyy4204
本田猪四郎のゴジラの予告がこちら。
ちなみにパシフィックリムの最後に本田猪四郎に捧ぐというメッセージが。泣ける。


実際萌&健太ビデオって看板が気になって芦田真菜の演技は全然見てない。


【映画】ワールドウォーZ


ジョージロメロがナイトオブザリビングデッドを製作し世に出した時、世界はまだゾンビというもののパワーに気づかないでいた。その後ドーンオブザデッドが爆発的なヒットを記録し、世界は一瞬にしてその魅力に感染。日本でも邦題ゾンビとして流行。今から30年ほど前の話だ。その甲斐あってかゾンビのイメージはいい意味でも悪い意味でも定着した。グロテスクで動きがとろいが、数の暴力で襲いかかる恐ろしいクリーチャーだと。イメージが定着したことで一般的な思考を持っている人間ならばゾンビと聞いた瞬間見るのを避け、見もせずにB級と決めつけるようになった。だからだろうか。今作ワールドウォーZのPRにおいてゾンビという言葉は一度も聞かない。CMでもよくわからない何かが襲いかかってくるだけでゾンビなのかどうかはわからない。なんも知らない人からしたらブラピの新作はジャッキーコーガンが世界を救うのカナ?くらいにしか分からないほど情報量が少ない。そのためレビューはふたを開けたらこれゾンビ映画ジャン!!カネカエセ!で湧きあがった。実際劇場にもホントに内容を分かって見に来てるのかわからないおばあちゃんとか、ドラゴンボールZの延長かな?みたいな大学生、ブラピ主演なら間違いないでしょみたいなギャルに、なんだかすごそうだからくらいのJKが多々見られた。
確かにブラピ主演で金もかかっててなんだかすごそうな映画を見た感は否めない。実際すごかったし。


内容。
ベストセラーを記録した、マックス・ブルックスの小説を実写化したパニック大作。人間を凶暴化させる未知のウイルスの感染原因を解き明かそうと、感染者と非感染者の死闘が繰り広げられる世界各地を駆ける元国連捜査官の姿を、息詰まるタッチで活写する。
元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)は家族とパンケーキを焼いて連想ゲームをするだけの平和な毎日を送っていた。世界のどこかではウイルスによる何かで戒厳令が出ているとニュースで知るが他人事で毎日を過ごしていた。
ある日渋滞にはまっていると前方から爆発音が。そして間髪いれずにゴミ清掃カーが渋滞をまき散らし人が人を食う光景を目の当たりにする。町中がパニックになるなかなんとか逃げ延び空母に搬送される。そこで人間を凶暴化させる未知のウイルスが猛スピードかつ世界的規模で感染拡大しているのを知る。そんな中、元国連職員の技能と知識を買われたジェリーは、各国を回ってウイルスの感染原因を突き止めるよう依頼される。
感染源を突き止めるべく最初に行ったのが韓国。ゾンビという電報を最後に連絡が途絶えていたため調査に行くが希望の星と言われていたハーバード大卒の青年がスリップしてナチュラルに自殺。大バカ者である。しかたなくブラピのみで捜索するがそこでイスラエルに情報源がいると聞く。
 
イスラエルでは早くからゾンビの襲来を察知しており高い堤防を築いていた。しかしちょっとした油断で堤防を越えられてしまう。
ここが最も見どころのアリの大群がごとくゾンビが群れて壁を登るゾンビだ。

これを見るために1800円払ったと言ってもいいくらいこの映画の見どころ。イスラエルの巨大な壁を運動会がごとく這いあがり連携プレーで町を陥落させていく。まるでバベル。ジョージロメロがドーンで体現させたかった大量生産&大量消費主義ゾンビがまさにこれだろう。砂埃を上げて狂ったように組み体操しながら壁を超える姿はこれまでになかった。
その後イスラエルから旅客機で逃げるのだが、まさかの機内にゾンビが隠れてたおかげでパニックに。乗客が次々に感染していき諦めかけた時、ブラピが機内でグレネードを投げたおかげで外へ吸い込まれてくゾンビと乗客。もうこの時点でむちゃくちゃだがブラピはシートベルトをしていたので墜落したものの助かる。御巣鷹山では160人がぐちゃぐちゃになったというのに!ブラピが実はゾンビなんじゃねえのか?
イスラエルでゾンビのワクチンを思いついたブラピは怪我を負いながらもなんとかWHOに駆け込み対処法を提案する。それはゾンビウイルスが入る以前に別の強力なウイルスが体にあればそれが抗体の役割を担うというもの。おたふく風邪だからインフルになりませ~んみたいなものか。しかし強力なウイルスはゾンビがわんさかいる別棟にある...どうするブラピ!世界は救えるのか!?家族に再び会うことはできるのか?!ゾンビに人類は屈することとなるのか....つづく


ちなみにホントに続編あるらしい。危険な匂いしかしないが。タイトルはworld war2Zで。歴史ドキュメンタリーみたいだね。神風ゾンビとか出てこないことを祈る。
序盤から中盤までテンポがかなりいい。あっという間に世界中に感染してパニックになってく様子がリアルに描かれており、実際今の世界で起きたらホントにこんな感じだろう。発症源が台湾の病気だったり温暖化によるものであったり定かになっていない部分も非常にいい。昨年あったアメリカの黒人がホームレスの顔を食った事件もちゃんと使われていた。ゾンビ映画では定番の自分で工作して武器を作ったり防具を作る描写もありLast of usを連想。走りまくるゾンビも『28日後...』風だしゾンビ映画はある意味で行くとこまで行ったのかもしれない。

あとはCGのクオリティがすばらしい。ここで製作の段階のムービーが観れるがここもCGなのかよ!ってくらい細部まで作りこまれていて技術の進歩を感じ取れる。http://youtu.be/NTr0k6-8_Fw
私はCGの技術に関しては全く分からないしPS3で遊び倒してるくらいで作り方は分からないが相当大変らしい。人物のスキンからモーション質感などむちゃくちゃ細かいうえにバグがあるととんでもないことになるという悪夢。

総合的に見て自分はすごい楽しめた。ゾンビ映画に必要な要素をちょっとづつかじりながらもレートを下げて多くの人に見てもらおうという監督の意図も見れたし。バイオハザードなんかが好きな人からちょっと怖めのアクション(ブレイドとかアンダーワールド)好きな人はガンガンお勧めする。刺激がほしい人にはたまらないはず。ただゾンビ映画に必ずある現代社会への批判みたいなものは一切感じ取れなかった。ただわけがわからないパニックに巻き込まれながらも運よく状況を切り抜け結果僕らは戦い続けますみたいな。実際ストーリーはシンプル。頭すっからかんで見れる。ただ突っ込みどころは多々あるからそこはスルーで。

2013年8月19日月曜日

【雑記】 SEKAI  NO OWARI

残念ながら中高生に人気のJpopグループのレビューをするわけではない。
突然だが世界の終りを想像したことはあるだろうか。
隕石でも宇宙人でもパンデミックでもいい。突然人間の数が激減していわば世紀末状態になった時どうやって生き延びるか。そんな妄想を私はよくする。映画やゲームでもそういったシチュエーションを取り上げたものは数多く存在し、大ヒットを記録している。そんなフィルムやソフトを一部紹介したいと思う。

・【映画】ザ・ロード
ヴィゴモーテンセン主演の世紀末映画。核戦争が起きてしまい、世界は少数の人間しか残らず、朽ち果て続けるフィールドをさまよい南を目指しもがきながら生き延びる親子の話。全体を通して重々しい空気が漂いとてもリアルで、実際に世紀末になったらこうなるのだろうなというシーンが多くある。例えば食料が尽きた世界ではもはや食べる対象は人間にシフトし、パワーを持たない人間は日々恐れながら暮らす。パワーを持った人間はコミュニティーを形成しパワーを強める。抑圧するものがない以上最も恐るべき存在だ。あるいは信じる心を失ってしまうところ。世紀末下においてもはや親族ですら信じることができなくなり、疑心暗鬼になり世界はますます荒んでいく。そんな心情やグレー一色な世界が実際に世界に終りが来たらどうなるかということを教えてくれる恐ろしい映画。ただ、途中親子が秘密の倉庫を見つけそこにはカン詰めやら食料が山のようにあり、久々におなかを満たすシーンは重いシーンからの反動で至福の時を感じさせる好きなシーンでもある。


・【映画】ウォーカー
デンゼルワシントン、ゲイリーオールドマン、ミラキュニスという俺的豪華ラインナップな作品。文明が崩壊した後、男は本を西へ運べという言葉で歩き続ける。途中で訪れた街のドンは男が持っている本=聖書が統率力の持つ重要な書だとしてパワーで奪おうとする。しかし男には聖なる力により守られているため死ななくて本を無事西に持っていったとさ。この文だけで分かるようにアメリカ人大好きキリスト映画&開拓者スピリッツ映画。教訓みたいでイライラしますが世界観的にはすごい良い。最後ミラキュニスがモンスタービーツバイドクタードレをつけるシーンが印象的。


・【映画】トゥモローワールド
西暦2027年11月。人類は希望を失い、世界は恐慌状態におちいっていた。なぜか出産の能力が失われ、18年間にわたって全く子供が生まれず世界は絶望。反政府組織がテロを毎日のように行う中反政府組織のリーダーである妻にある人物を護送するように頼まれる。それは子供を身ごもった黒人の女の子だった。という話。世界観的にはあまり世紀末ではないけどシヴィルウォー中の街なんかはプライベートライアンのくつした爆弾を思い出させる世紀末具合。カメラワークが非常に巧みで当事者だと錯覚させスリルを味わえる。


・【ゲーム】ラストオブアス
こちらは2013年頭に発売して以来アメリカでメガヒットを記録し世界中で話題となっているPS3およびXBOXのソフト。ストーリーは簡単に言うと、凶暴化するキノコの菌が蔓延して世界が混沌に包まれてる中唯一感染しない抗体を持った女の子が現れ主人公がワクチンを作ってもらうために遠くの病院まで引率するという話。これだけ聞くとお荷物運搬ゲーみたいだがさすがはノーティドッグ(アンチャーテッドの製作グループ)。非常に細かい部分にまで作りこまれており、少女エリーのAIだけでなく敵のAIもかなり複雑にプログラムされている。いわば今までは同じところをぐるぐる回るか敵を見つけたらただ追いかけるだけだったAIがあちこちを探しまわったり隠れたりと本物の人間のような動きをするのだ。また世紀末感もよ考えて作られており、弾薬はフィールドに少ししかなく食料もめったにない。そのためレンガを投げたり、自分で酒と布で火炎瓶を作ったりとギリギリのカツカツの生活を強いられる。難易度は非常に高いがその分リアルでゲームに引き込まれていく。廃墟と化したアメリカの町並みも必見。



・【ゲーム】フォールアウト
ザ世紀末。1997年にフォールアウトシリーズ第一作がリリースされ莫大なヒットを記録し今では3まで出ている(+NV)。フォールアウトとは放射正降下物を意味し、いわゆる核。町並みは基本的にぼろぼろで核のせいで近づくと放射能を浴びてしまう危険なところもあり。がれきの中からガラクタを集めて武器を作るのもよし、町の人間をホロコーストして支配してしまうのもよし、無難にストーリーを進めるのもよしとかなり自由なゲーム。ただやりこみ要素の多さとマップがだだっ広いせいか、フリーズがむちゃくちゃ多くPS3のハードディスクを破壊するゲームとしても有名。マッドマックスやソイレントグリーン、古くは半魚人などの映画からインスピレーションを受けている。