2012年10月17日水曜日

【映画】ダークナイト

19世紀に生まれて以来多種多様な技術が生まれ、映画はもはや娯楽ではなく時代を象徴する遺物となった。その200年もの歴史において最高傑作ともいえる作品がこのダークナイトであるといえる。
莫大な資金と豪華なキャスト、設備、技術、シナリオ、ハンスジマー。笑
今後100年これほどの衝撃を生む映画はないと私は自負している。

もはやあらすじなど語ること自体が愚の骨頂であるといえるが、このブログのLAWであるためそれに従う。
前作ビギンズでバットマンの完全体となったバットマンはもはやその地位を揺るがすものはないほど強大なゴッサムの守護神となっていた。ゴッサムの秩序は保たれマフィアはグループセミナーを昼間から開きバットマンを恐れながら生きていた。人間というものはガチガチの規則に縛られれば縛られるほど反骨する生き物である。1980年代のイギリス強攻政治がいい例で縛り上げた結果ロンドンパンクが生まれた。その結果は私にとって良い結果となったわけだが。
ゴッサムシティも縛り上げた結果、諸悪すべてを凝縮しろ紙でこしたような悪の塊が生まれる。ヒースレジャー扮するジョーカーだ。

映画のテーマといえば、「正義と悪という分節は、恣意的なものに過ぎない」という徹底してシニカルな相対主義である。
ジョーカーは人間ではない。顔はなく過去の経歴もなく自分が語る過去のストーリーはでたらめで、あれは人間の形をした悪の塊である。もはやゴロツキのような威圧や金で収まる悪ではなくなり、町が燃え上がるのを見て喜ぶような悪が台頭するようになってしまった。追いつめられたバットマンは町中の携帯をハックしてジョーカーを見つけ出す。もはやどちらも悪でありきらびやかな正義など跡形もない。ゴッサムの希望と言われたハービーデントも最後は私怨に負けて復讐鬼と化す。
人はひと押しで悪へと落ちる。ジョーカーはそれを証明するため人間界に現れた混沌の使いであった。

10/10点中

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