2012年11月18日日曜日

【映画】悪の教典

生まれつき人の痛みや感情を理解する能力の劣っていた主人公蓮見はシワの多いハイレベルな脳を持ちながら行く先々で気に食わぬ人間を殺していく。
教師になった今、生徒や周りの人間からは明るくスマートで面倒見のいい教師のイメージを植え付けていた。
しかしある事を皮切りにだんだんとボロが出て行き、自分の本性がバレかける。結果蓮見は文化祭の夜、自分のクラスの生徒全員を殺す決意をする。

貴志祐介の原作を読んだ時の私のイメージでは主人公蓮見誠司は谷原章介が適役だったので伊藤英明のチョイスは正直謎だったが、観た後思えばそんなに配役については気にはならなかった。ただあまりに表情が変わらなすぎて猟奇性はあまり感じられず。
他の面々は今絶頂期のヒミズの二人。サイコジャパニーズサスペンス御用達の吹越満。冷たい熱帯魚ではだんだんと悪魔に変わっていく社本の役を熱演。あとはチョイ役で山田孝之などなど。

そして相変わらず三池監督は血糊と塩化ビニールが好きなようで、後半はディズニーシーのパレードばりに血が吹き出していた。彼なりのジョークなのだろう。もはやあそこまでいくとグロテスクという概念はなく寧ろ清々しい。三池芸能というべきか。
13人の刺客ではゴローちゃんの生首が便所にゴールインするという痛快なラストを観れたので今回はどんな終わり方をするのかと思いきや、序盤に出てきたカラスが生存者二人と照らし合わせるなんぞなんともらしからぬ終わり方をする。
なんなら伊藤英明が猟銃自殺、吹き飛んだのどちんこが水道にホールインワンするなどというバタリアン的ジョークを組み込んで欲しかったが。

まぁ感想としては単調に話が進んで行き特に隠されたメッセージなどもなく淡白な映画だった。真っ赤だけど。
一番笑えたのはエンドロールでいきなり見当違いなEXILEが流れだして椅子から転げ落ちた事ですな。劇場にいらっしゃっていた客層が若いカップルばかりで驚いた。あんな血のオンパレード見てからラブホテル何ぞ行っても殺されるんじゃないかという焦燥感しか湧き起こらずたいして盛り上がらないのでは?果てはそれに興奮するサブカルカップルだったか。いずれにせよ隣が某お笑い芸人だったために最後にダメ出しした時はカップルはクソだと痛感した。
6点/10点中

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