2014年1月15日水曜日

【映画】インシディアス 第二章






ソウの監督ジェームスワンとリーワネル、パラノーマルアクティビティの製作チームがタッグを組んだいわばアメリカで最強のホラーキャストが本気を出したインシディアスの続編。前作ではダースモールみたいなデビルがライトセーバーを振らずに一家を脅かすという内容で全米でかなりの興行収入を得たが続編はいかに。

ヒットしたホラー作品はほぼ100パーセント続編が作られるのが世の常だがほぼ100パーセント失敗に終わる。REC、パラノーマルアクティビティ、リング等々。正直前半はああこれ失敗したやつだと感じたが後半にかけて伏線回収や前作とリンクさせる部分などがあり、必ずしも失敗ではなかったのかもしれない。ただジャパホラのような何が何だかわからない得体の知れないものがじわじわと迫ってくるような恐怖は相変わらず単細胞脳筋アメリカ人には描けないようだ。
また名作といわれるホラーの良いところを集めてまとめた感も否めない。例えば冥界へ繋がる赤い扉やとりつかれて妻子を追いかけてドアを消火栓でぶち破る父のシーンなんかは、シャイニングの血があふれだす真っ赤なエレベーターと完全に気が狂ったジャックニコルソンだし(ぶち破った時におコンバンハ!って言ってたら満点だった)、悪霊のバックグラウンドが母親に吹き込まれて女装して女を惨殺しまくるパーカーという男っていう設定の時点で完全にヒッチコックのサイコだし(実際母親はミイラっぽいビジュアル)、途中なんかもホラー界の名作吸血鬼ナイトオブザリビングデッドエクソシストなどオマージュというかほぼまんまやんなシークエンスが山のよう。それも一番山の部分ばっか持ってきたばかりに、結局平坦で何だこれ??な流れになってしまっている。
振り返ると突然花嫁の恰好した死体がぞろっと並んでるシーンは、会場の皆さん結構ビクってしてたけど、CONDEMNED2というPS3ゲームの一部分。ちなみにこれは結構名作。嫌々プレイしてたのはいい思い出。
またサイレントヒルなんかも感じられるシーンもありあげたらきりがない。


もうひとつジャパホラに及ばない点が、悪霊の描写がガサツすぎる。今回は白塗りの婆と婆の若かれし頃とその息子(女装癖)が悪霊なのだが、首を絞めるのはいいとして、ビンタで現世の人間を吹っ飛ばして気絶させる。お前はマンオブスティールのゾッド将軍かといいたくなるくらいパワフル。肉ばっか食って銃っぶっ放してりゃあああいう思想になるのも無理はないと思うがいくらなんでもアグレッシブすぎ。いつ目から光線出すのかハラハラしてしまった

良かった点はまず前作とのリンクがあったことと前半の伏線回収。あー確かにこんなシーンあったわ!と懐かしい気持ちにさせてくれる。ピアノ、ノック、ジョシュのインタビュービデオ等。
あと登場人物がみんな馬鹿。良い感じにみんなドンくさいが不思議と誰も死なない。
そしてちょくちょく写る意図的じゃない感出した心霊シーン。何気ない会話のシーンだったり廊下を歩いてる時に一瞬映ってたりして遊び心がある。

総合的に見れば名作をまとめただけなので他のホラーを一切見たことがないという人には新鮮で楽しめるかもしれない。

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