2012年11月24日土曜日

【音楽】Anaal NAthrakh - Vanitas

音楽で最も崇高であり邪悪でありもっとも愛しているアナールナスラックの7枚目がついに。
ついにといっても一年ごとにコンスタントリーに出しているので待った感じはしないが出し惜しむことなくリリースしてくれるのでとてもうれしい。
 
タイトルはヴァニタス。相変わらず芸術面をかなり意識しているようで。ヴァニタスとはおもに静物画に髑髏やろうそく、時計など死を連想させるようなものを描き、この世のはかなさやいかなるものもいずれは死んでしまうという悲しさを表したもの。
かといって近作がフューネラルドゥームのような重たい暗いものになっているわけではない。
むしろ前作パッションに比べよりグラインド色が強くなり、また同時にメロディアスになったと感じた。それが結果としていい方向に動いている。サイバーな部分も多いし今までの作品よりもいろいろなことに手を出している感じがして非常に面白い。前作が単調だったためにかなり際立っている。いわば人生を悲観しているというよりもとてもきれいで希望に満ちているものではないが邪悪なパワーを感じる。
ノイズの轟音がけたたましく鳴り響くような曲はあまりなく、どの曲もエシャトンのような美しさと聴きやすいデスメタル的重さと、おなじみのサビのオペラ調のクリーンヴォイスでかなりきれいに仕上がっている。前々作よりも初心者がとっつきやすいのではないだろうか。

そしてもっとも思ったのは何らかの怒りがたまりにたまっているときに聞くとかなりストレス解消になる笑

9.5/10

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